電脳登山部リーダーブログ

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当たると怖い「雷」の話 第2話

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    JUGEMテーマ:自然・登山・キャンプ

     

    当たると怖い「雷」の話

     

    第2話 谷川連峰・武能岳

     

     学生時代のワンゲルでは、6月1日の開学記念日をからめた日程で、新人強化合宿と称して多くは残雪の上越国境に出かけていました。特に谷川岳から白毛門へ(あるいは逆向き)の縦走は、「谷川馬蹄形縦走」として、多くの新人が経験するコースでした。入部して2回目の山行、つまり人生2度めの山登りがコレという新人もたくさんいたと思います。そして谷川岳から入ったパーティは蓬峠で、逆なら清水峠で幕営するので、その2パーティは翌早朝に七ツ小屋山ですれ違う、なんてことがよくありました。

     

     その年の合宿では私は既に大先輩(≒神様!)でしたから、もっぱら新人の教育担当でムチこそ持ってはいないものの、全体ににらみを利かす係で、何事もなければ実にお気楽な立場でした。谷川夜行で到着した土合駅から、暗い中を西黒尾根に取り付くのですが、強化される新人の男子は25キロ以上のキスリングを背負っていますから、とにかくゆっくりと谷川岳まで6時間かけてもいいというペースで登ります。当時はまだ谷川岳で毎年数十人死ぬという時代なので、「谷川岳に登る」と知れたら親に止められる部員もいたことでしょう。実際私達のワンゲルでも既に当時3人、慰霊碑に名前を刻まれた先輩がいたくらいですから・・・。
     でも谷川岳は素晴らしい山で、岩登りでなく縦走登山ならそんなにビビる必要はない、ということを既に先輩たちから刷り込まれていますので、新人たちも元気よく重荷に喘ぎながらも頑張っていました。ようやくの思いで谷川岳に着けば、あとは多少の登り下りはあるものの、かなり気分的には楽になります。しかし一ノ倉岳、茂倉岳と稜線を辿り、大きく下る武能岳への道に入った頃、まだ午前中だったのですが、雲行きが怪しくなりました。この時期の谷川連峰は、雪降ったり雷鳴ったりで、気象的には結構厳しいものがあるのです。最低鞍部まで半分位降りたところでとうとう雷鳴がとどろき始めました。この時のリーダーたちはよくできた子だったので、それまで私が口を出すことはなかったのですが、普段雷に遭遇するチャンスはあまりなく、メンバーの多くが未経験ということでいよいよ私の出番となりました。
     登山道脇にある大きく突出した岩の横、登山道を挟んで少し離れたところに避難することにして、キスリングを集めてフライシートを被せたりカッパ着たりしながら準備をしていると、どこかの大学パーティが私達の横をすり抜けて先行していきました。リーダーたちはちょっと焦ったようです。と言うのも、蓬峠のテントサイトは幕営適地が少なく、少し遅れただけでいい場所は取られてしまい、時には湿地みたいな所に張らざるを得なくなるのです。でも私は、雷に遭遇したらまずは安全に余裕を持って避難することが重要、ヤツら痛い目見るから慌てることはないんだよ、と諭して全員で避難体制を整えました。やがて雨が降り出しましたが、豪雨というほど激しくはなく遠望も効きました。先行パーティが雷鳴轟く中、武能岳の登路に入っていくのが見えました。
     全員で笹原に座って姿勢を低くしながら、かぶった透明ビニールシート越しに先行パーティを見ていると、少し隊列が乱れて先頭と最後尾が離れ始め、なんか泡食って登ってるねぇ、良くないよね、ああいうの、などと話しているうちに、とうとう先頭の数名が頂上直下に差し掛かりました。最後尾はまだ半分も登っていません。どうするつもりなんだろうと訝って見ていたその時でした。(つづく)

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