電脳登山部リーダーブログ

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    当たると怖い「雷」の話 第1話

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      JUGEMテーマ:自然・登山・キャンプ

       

      当たると怖い「雷」の話

       

       最近ではGPSの普及により、少々地図が読めれば「道迷いによる遭難など起こりえない!」とも言えるようになりました。また登山者が皆GPSで現在地を確認しながら行動すれば、今まで時々あった、ルートを外して危険な場所に入り込み、あげくに転滑落して遭難することも無くなるに違いありません。そうなると遭難の原因として最も重要になるのは何でしょうか。転落・滑落はある程度自己の不注意や実力不足が原因でしょうから、対処のしようがあります。しかし、気象遭難については全てではないにせよ、結構な部分が不可抗力に近いものだと思われます。そして中でも「雷」は最も危険で恐ろしいと多くの登山者が考えているのではないでしょうか。
       ということで、私が今まで遭遇した雷についていくつか記してみたいと思います。しばらくお付き合いください。

       

       

      第1話 上越国境・小穂口ノ頭

       

       私にとって最も印象深い本格的な雷に遭遇したのは、大学ワンゲル2年の夏合宿です。7月下旬の梅雨明け直後に、まず谷川岳から入って上越国境を時計回りに巻機山、丹後山、平ガ岳と辿って至仏山まで縦走します。山ノ鼻に降りて見晴十字路から三条の滝を見て、銀山湖を渡る船の発着場、ハヨ止めまで歩き、ここから他の2パーティと銀山平で集中するために船に乗ることになっていました。ちなみに他の2パーティとは、栃木福島県境の山王峠から県境稜線を西進し、荒海山、帝釈山を経て尾瀬に出て我々と同じように銀山平に向かうものと、会越国境の六十里越から国境稜線を南下して毛猛山、未丈ガ岳、日向倉山を経て直接銀山平に向かうものでした。
       10日以上の行程で行動して最後に集中するのは、携帯電話などない時代では至難の業で、私達はすでに1日遅れていたので、奥只見ダムからバスに乗ってもう他パーティには会えないだろうから、銀山平には降りずにそのまま帰ろうと思っていました。すると前日に到着していた山王峠からのパーティがゾロゾロとバスに乗ってきて、さらには毛猛山組も途中のバス停から乗ってきて、なんとバスの中でという、奇跡的ではあるもののちょっとマヌケな集中となりました。かわりばえのしない顔と2週間近くも一緒にいた部員たちは、久しぶりに会う他パーティのメンバー達とおしゃべりに夢中で、バスの中は大騒ぎ。いやいや他のお客さんに大迷惑だったと今でも反省しています。
       そんな私達のパーティは、山に入って6日目、巻機山を東に降りた鞍部を出発して、小沢岳、下津川山を経て今日のテン場、越後沢山手前の鞍部に向かっていました。本谷山の手前のピーク、現在は小穂口ノ頭と言われているようですが、その小ピークにさしかかった頃、急に空が暗くなって涼しい風が吹き始め、アレレっと思う間もなく頭上に雷鳴が轟きました。上越国境はいわば雷が生まれる稜線なので、予め心構えはできていました。すぐにカッパを着て水と行動食を持ち、キスリングをまとめてフライシートで覆い、グラウンドシートの下に敷く透明なビニールシートを持って小穂口沢源頭の草原を下って行きました。沢床ではないちょっと上がった斜面で出来るだけ低いところと思いながら降りると、それらしい場所があったので全員で草原に腰をおろし、ビニールシートを被った頃、雨が降り出しました。最初の雷鳴からせいぜい10分くらいだったかと思います。あっという間に豪雨になり、メンバー達は被ったシートから体が出ないように引っ張り合いしていました。
       見れば小さな露出した岩場はすべて滝になり、白い水しぶきをあげています。霧をまとい薄暗くなっているので見通しも悪いのですが、時々光る雷の閃光がまるでストロボアクションのように、風に揺れる高山植物の花々を照らし出し、とても綺麗だったことを覚えています。幻想的な眺めでした。頭上では雷鳴がひっきりなしに轟いていたのでしょうが、今思い出すこの光景に音はありません。スタジオジブリのアニメ映画「紅の豚」の中で、撃墜され戦死したパイロットを乗せた飛行機が静かに上空に登っていくシーンがありますが、その場面を見た時にこの雷雨の景色を思い出しました。私の記憶の中には何かしらの脈絡があったのでしょうね。
       30分ほどで雷雨はおさまり、小穂口ノ頭に戻ってこの日はこの頂上近くに幕営しました。(つづく)

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