電脳登山部リーダーブログ

ING電脳登山部リーダーたちのブログです。
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    ピッケルとアイゼン

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       以前に私のピッケルコレクションをご披露しましたが、ご覧になった方は随分と重そうなモデルばかりだなと思ったことでしょう。

       実際、私が主に使っているシャルレモンブランスーパー65cmは784グラムあります。妻が使っている最近のグリベルモンテローザ57cmは466グラムです。相当違います。基本的に現行品のピッケルはかなり軽いものが多いようです。が、見るからに華奢です。

       最近ピッケルには2種類あって、強引な確保操作などでも使える強靭なものと、そうでもない携行性を重視した(つまり軽い!)モデルに分かれるとどこかで聞いた記憶があるのですが、ネット上にもあまりそのような情報はありません。まぁ基本的にあまりゴツい、重いピッケルは市場にありませんから、購入時に悩む必要もないんですけどね。ただ、最近のピッケルではシャフトを全部雪の中に打ち込んで、頭部の穴にカラビナ通してザイルを掛け、そのピッケルをアイゼン履いた靴で踏みつけて肩絡みで確保するなんてことをするにはちょっとヤワな感じがします。そもそも手に持って振り回すものにはある程度の重さがあったほうが使いやすいと私は思います。テニスラケットしかり、野球のバットしかりです。そう意味で重い物にもそれなりの存在意義があると思うのです。

       ですがないものねだりをしてもしょうがないので、皆さんはご自分の好みのものを手に入れれば充分です。それよりも問題はアイゼンです。

       

       現行品のアイゼンはその殆どが12本爪です。昔は8本爪アイゼンが縦走用、12本は氷壁用などと言われて、8本のほうが数は多かったのですが、今やモンベル製くらいしか見かけません。ですから12本爪を購入するしかないといっても過言ではないのですが、そもそも現在のアイゼンはそんなことよりも、まず靴が問題なのです。と言うのは現行品のアイゼンは靴底の曲リに対応しません。従って、底が柔らかいフォーシーズン用の靴では、アイゼンの先爪で岩場などに乗った時、靴底がしなればアイゼンも無理やりしならせてしまうような状態になります。また最も一般的なセミワンタッチ式では装着時にきつくベルトを締めると靴が反ってしまうという事態になってしまいます。写真ではわかりにくいですが、変なくびれができているのがわかると思います。靴のくびれがわかりますか?

       この状態でしなったり戻ったリを繰り返しながら歩いていたら、アッという間にベルトは緩んでしまうでしょう。つまり現行の12本爪アイゼンをキチンと使うためには、靴底が曲がらない、内部にシャンクと言われる金属が入っている靴でないとうまくいかないのです。かつて靴底が曲がる登山靴が普通だった時代は、アイゼンの前後が丁番仕掛けになっていて、靴底の曲がりに対応するようなモデルもありました。でも今や皆無です。時々ネットオークションで、かなり安値で落札されているのをみるくらいです。

       ということで、アイゼンとピッケルをちゃんと使って雪山にチャレンジするためには、まず底の硬い曲がらない靴を手に入れてください。このような靴なら、仮にアイゼンなど使わなくても、キックステップが非常にうまくいきます。しっかり雪面を蹴ることができます。底の柔らかいハイキングシューズではうまく蹴れません。先日も残雪上の歩行で、かなり苦労している参加者を見かけました。高級なハイキングシューズでしたが、底が柔らかければ同じです。もちろん技術でハンデを乗り越えられる人もいるでしょうが、技術取得に時間をかけるより、目的に合った靴を買うほうが早いです。ただ、底の硬い靴はそれなりの歩き方がありますから、それだけは習得する必要がありますけどね。

       次の冬に雪山に行きたいと思っている方は、ちょっと靴を心がけておいてください。ある有名登山用品店では、毎年時期になると雪山用の靴と12本爪アイゼン(グリベル製)をセットで、靴の代金プラス5千円で販売していることがあります。来季もそうかはわかりませんが、これはかなりお得ですよ。実は私昨年、長年履いていた雪山用の靴が崩壊して新しい靴を買ったのですが、当然プラス5千円でアイゼンも買えるはずでしたが、アイゼン自体使い切れないくらい持ってますので、イラナイやと靴だけ買いました。でも考えてみれば5千円でアイゼンも買って、誰かにお譲りすれば多少はマージンが稼げたかもと気がついて後悔しました。アイゼン単体で買うなら2万円位するんですよ。皆さんは上手なお買い物しましょうね。

       

      追記)

       先日、ある登山用品店で最近のアイゼン事情を聞いて来ました。すると、最近一部のメーカー製12本爪アイゼンでは、柔らかい靴底にも対応できるよう多少アイゼンが湾曲するものがあるそうです。しかしそれはあくまで多少であって下の写真のような、夏山用のちょっといいハイキングシューズに合わせられるようなものは無さそうです。もしかしたら、ネットオークションにこういうアイゼンがでていたら、即買うべきなのかもしれません。

      初夏の残雪の多い山では、朝などはガッツリ凍っている時があります。またお盆を過ぎれば北アルプスなどの標高の高いところの雪渓は、早朝にはガリンガリンに凍ることもあります。軽アイゼンでは心もとないような急傾斜の雪渓を登らねばならない時のために、柔らかい靴底に対応できるアイゼンが欲しいものです。30年も40年も前のビンテージ品ではなくてね。

      写真のアイゼンは1976年に購入したカンプ(インターアルプ)の12本爪アイゼンです。40年近く前、8月下旬に劔岳の長次郎雪渓を登る際に装着したコトを思い出します。ベルトは当時のものですが、もちろん新しい交換用ベルトも確保してあります。これも今や貴重品です。

       

      JUGEMテーマ:自然・登山・キャンプ

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      山登りでダイエット  −健康的に痩せる− (さらなる続き)

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         前回、体脂肪を効率的に燃やす歩き方を記したところ、すぐに実践しはじめたという会員が現れ、私の記事が役に立ちそうだと大変ありがたいものの、責任を感じている麻導士です。既にダイエットを始めた方がいますので、少々遅くなりましたが、この方法で注意しなければいけない点を記します。

         

         山登りから帰って体重を測ったら減っていた、「痩せた!」と喜んでその体重を維持しようとして、あまり水分を摂らなかったり、食事を少なくしたりしますと、脱水による血液ドロドロ状態が続くことになります。また下山後いつも楽しみなビールを飲んだなどという場合も、アルコール類は脱水を助長しますから、さらにドロドロにすることになります。で、翌朝起きたら脳梗塞で身体の半分が動かなくなっていたとか、寝ている間に心筋梗塞を起こして朝家族が起こしに来たら冷たくなっていた、などという悲劇が起こりえます。山から帰ったら、充分に水分を摂ってください。特に酒を飲んだら、身体はアルコールの利尿作用で尿として水を失い、アルコールを加水分解するために体内で水を使いますので、ますます脱水が進みますからとにかく水を飲んでください。前回も述べましたが、登山で脂肪を燃やしてもせいぜい数百グラムです。ほとんど脱水のせいで体重が減ったように見えているだけです。早めに是正しましょう。


         またダイエットを始めても一回の登山で燃やせる体脂肪の量はわずかですから、大して体重は減りません。かえって筋肉がついてしまい体脂肪率は減ってきたけど体重は増えた、などということが起こりえます。特に今まで運動量が少なく、筋肉量の少なかった女性はこの傾向が強いようです。しかしここであせってはいけません。


         私は2年間ほどこの1.5時間でおむすび1個を続けましたが、あまり目立って体重が減少したわけではありません。せいぜい2Kgほどです。ところが、そのうちに1.5時間おきのおむすびを忘れることが多くなりました。つまり時間が来ても全然空腹感を覚えないのです。それが2時間、2.5時間となり、これなら1.5時間おきのおむすびをもっと熱量の少ない、たとえば100キロカロリー程度のロールパンにしても大丈夫ではないかと考えるようになりました。さっそく試してみましたが、当初は1時間ほどで空腹を覚えることが多く、その時に脳を騙せばいいのではと、ノンカロリーのアメをなめていました。甘いと思えば身体は糖質を摂ったつもりになるのではと期待したわけです。まぁそこそここれは成功して、しばらく経つとロールパン一個で1.5時間は全く問題なく行動できるようになりました。しかし後からこれには落とし穴があると気づきました。
         実は必要な糖質が足りないと、身体は糖を作ろうとしますが、原料は体脂肪だけではありません。筋肉のタンパク質をアミノ酸に分解して糖を作ることができるのです。ですから私達の優秀な身体は、無理に摂取する糖質を減らそうとすると、足りない分を筋肉壊して糖に変えようとするかもしれません。登山のためのダイエットで減らした摂取カロリーの代わりに筋肉を食べてしまっては何の意味もありません。ですから摂取カロリーを減少させてダイエット効果を高めるためには、充分に期間をかけて身体を慣らしてからでないといけません。焦りは禁物です。
         まぁそもそも私のおバカな脳はノンカロリー飴で騙せたけど、読者の皆さんの優れた脳は騙せないかもしれませんけどね・・・。


         現在私はロールパンもやめて、ひとにぎりのシリアルを2〜3回食べるだけで5〜6時間程度の山行が可能になりました。体重の減少は止まっていますが、8Kg落としたので、20Kg超えのザックを背負っても割と普通に歩けます。もちろん嬉しいのですが、今後長期の山行の際に、行動食が少なくてもオーケーだという利点が大きいです。実は山行3日目以降くらいになると、昼飯に悩むのです。ただし、最近山行後帰宅すると足の筋肉痛がひどい時があります。もしかしたら、糖質制限したために筋肉食べたかも、と少し心配です。
         そもそもヒトは最低でも一日100グラム程度の糖質を摂るべきと言われているようです。特に今回のダイエット法では、体脂肪を燃やすために糖質を使うのですから、それなりの量の糖質を摂ることは重要だと思います。さてではどれくらい糖質を摂るのか、断定的なことは言えませんし、個人差も大きいと思いますが、おそらく「空腹感を覚えない程度に摂る」で試してみてはいかがでしょうか。

        ご健闘を祈ります。


         ところで新ハイリーダーになった当初、同行の参加者の皆さんが色々と美味しそうなものを「これどうぞ」と薦めて下さったのですが、私は1.5時間おむすび1個ダイエットを厳密に実行していた時だったので、やんわり断っていました。ですから、最近しばらくぶりにお目にかかった会員に「リーダーは食べないんですよね。」と素通りされることがあって、ちょっとガッカリしています。

        「今は頂きます」よろしくお願いいたします。

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        山登りでダイエット  -健康的に痩せる- (続き)

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           前回無酸素作業閾値(AT)を越えない運動強度で歩くと、有酸素運動を続けていることになるという話をしました。有酸素運動がなぜ良いかと言うと、その運動強度を保って行動してある一定の時間が経過すると、体脂肪が燃焼し始めるからです。

           体脂肪をエネルギー源として利用するのは、実は大変むずかしいのです。普通の状態では、相当な飢餓状態にならないと、体脂肪は使われません。脂肪やタンパク質などを糖質に変換することを「糖新生」と言いますが、これは生命維持に危機が訪れるほどの状態にならなければ起こらないのです。
           しかし、有酸素運動を行うと体脂肪が燃えやすい、すなわち体脂肪を糖質に変換してエネルギー源として利用することができるようになります。ただし、その時に食物から得た糖質が、体内に充分あると体脂肪を使うことはありません。私達の身体は糖質を使うほうが効率がいいというか、簡単なのでそちらを使ってしまうのです。そこで活動に本来必要なエネルギーを充分に糖質で摂らずに有酸素運動を継続すると、足らないエネルギーが体脂肪から動員されるようになります。一般的には、必要なカロリーの3分の一から2分の一ほどのエネルギーを糖質で摂れば、足りない分は体脂肪から賄われると言われています。
           そこで山行中に必要なエネルギーがどのくらいかということを知っておくことが必要になります。そのカロリーがどのくらいかは、研究者や計算式によってばらつきがありますが、概ね1時間あたり、体重1Kgあたり、空身なら6キロカロリー、荷物が20Kgなら9キロカロリーという線が記憶しやすいので良いのではと思います。ちなみにこれですと体重60Kgの人なら、空身で360キロカロリー/時間、テント装備などで20Kg背負うなら540キロカロリー/時間が必要と言う事になります。
           では実際に以上のことからどのように行動食を摂るか考えてみましょう。どのような根拠なのかは定かではありませんが、概ねヒトの体内では90分というのが生命活動の時間単位になっています。おそらく集中力が保たれるので、大学などの授業時間が90分であるとか、レム睡眠とノンレム睡眠が90分単位で繰り返されるなどというのが、ヒトの基本周期に基づいたことなのでしょう。ということで体内エネルギーについても90分を単位に考えてみるのが良いようです。
           90分おきに90分間に必要なエネルギーの3分の一から2分の一を糖質で摂取する、すなわち体重60Kgの人なら空身で360x1.5=540キロカロリー必要だからその3分の一から2分の一、つまり180から270キロカロリーを糖質で摂取すれば足りない分は体脂肪から動員される事になります。
           私が当初この方法を始めた時には、コンビニのおむすびを数個持って山に行っていました。朝食を家で摂り電車や自家用車で登山口に向かう間は、有酸素運動ではありませんから、摂取した朝食からエネルギーを得ています。登山開始して有酸素運動のペースで歩き始めてある程度時間が経つと、お腹が空いたことを自覚します。そこでおむすびを一個食べます。あとは1.5時間おきにおむすびをひとつずつ食べていくことを繰り返します。当然お昼だからといってたっぷりのお弁当は食べません。たらふく食べてしまえば、そのカロリーを消費するまで、体脂肪を燃やす必要はなくなってしまうからです。この方法では行動時間4時間程度の山行ならおむすびを2個、6時間前後なら3〜4個も食べれば空腹を感じることなく行動できます。シャリバテの心配も無用です。
           そのように食べながら歩くと、体重60Kgの人の場合空身の6時間行動で約2000キロカロリーを消費しますが、摂取したカロリーはおむすび4個として800キロカロリーです。体脂肪はその差、1200キロカロリー分消費されたことになります。ここで1200キロカロリーを生み出す体脂肪の重さを考えると、簡単には1グラムで7キロカロリー(純粋な脂肪なら9キロカロリーだが、体脂肪には細胞膜などが含まれるため純粋な脂肪量は全体の80%くらいになる)を生み出しますから、1200/7=171グラムとなります。つまり一日山を歩いてきて、うまく体脂肪を燃焼させても、体重は170グラムほどしか減らないのです。一般の針式体重計では減ったことを認識できないほどの量ですが、これを繰り返すことで徐々に体脂肪は減少するであろうと期待されます。
           もちろん、家にいる時に糖質をたらふく摂ってしまえば、日常生活で使い切れなかった糖質が脂肪として蓄えられますから、元の黙阿弥です。

           

           次回はこの方法の問題点、注意すべき点を記します。(続く)

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          山登りでダイエット ー健康的に痩せるー

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             山登りは適切な運動負荷で行動すれば、長時間の有酸素運動となり、体脂肪を効果的に燃やすことができるダイエットには最適な運動です。ただし、健康的に減量するためには、それなりの時間が必要です。先日新ハイキングクラブ本部主催の「お山の教室 山登りでダイエット」の実践山行が高尾山で行われ、参加者は体重が減ったと喜んだようですが、そんなものは単なる脱水によるもので3日もすればもとに戻ってしまいます。一日の山行でダイエットできるなどという宣伝文句は誇大広告です。新ハイが講師として招いた人物をネット検索しようとすると「胡散臭い」とか「怪しい」とかのネガティブな単語がアシストされます。結果的には新ハイが怪しげなダイエット方法に乗っかって医学的にも認められない見解を広める罪を犯したようなものです。


             ということで、実は医学博士である私、麻導士が自ら実行し、5年間かけて体脂肪を8キログラム減量し、体脂肪率を24%から14%まで低下させた「山登りでダイエット」の方法を公開いたします。

             まず前提となるのは、体脂肪を効果的に燃やすための運動強度です。闇雲に一生懸命歩いても運動強度が強すぎると脂肪は燃えません。実は我々が呼吸によって酸素を体内に取り込む量には限度があります。すると運動が激しくなれば、取り込む酸素が足りなくなりますが、そんな時でも運動をやめることができないと身体が判断すると、酸素がない状態でも糖質を分解して無理やりエネルギーを作り出そうとするのです。これは実は大変効率が悪く、いわば無駄に糖質を消費している状況です。その結果、シャリバテ状態になる、無酸素で糖質を代謝したために老廃物が蓄積して疲労物質が筋肉に溜まり、立っていることも難しいような脱力状態になったりします。これではダイエットどころか、山行自体が危険になってしまいます。
             適切な運動強度には個人差があり、大掛かりな検査をしないと正確に知ることは難しいのですが、簡単に推測する方法があります。それは運動時に脈拍を測ることです。身体が有酸素で活動するか無酸素で活動するかの境界を「無酸素作業閾値」略してATと言いますが、これを脈拍数から推測する方法があります。
              {(220−年齢)ー安静時心拍数}x0.75+安静時心拍数
            という式で導かれる数値の脈拍数近辺がATだと言われています。たとえば60歳の人が安静時心拍数80だとすると
              {(220-60)-80}x0.75+80=140となります。同じく60歳の人で安静時心拍数60の人は135となります。
             この脈拍数を越えない運動強度で歩きつづけることで、無酸素での運動を避けることができ、その結果長時間歩いても疲労物質を体内に蓄積させないことになります。ぜひ皆さん、山行中の休憩時に、立ち止まったらすぐに脈拍を計ってください。その脈拍数がATを越えていないか判断してください。これによって今までの運動強度が有酸素運動なのかどうか判断できます。もしATを越えていたら、少しスピードを緩めて歩いてください。こうして自分にとって適切な運動強度を自覚してください。まずこれが第一歩です。

             

             次回は適切な運動強度で歩きながら、脂肪を効果的に燃やすための食事の摂り方を公開します。(続く)

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